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2001年9月11日に同時多発テロ事件が起こったのは知ってのとおりであるが、現在(2002年6月19日)に至るまでに、その被害や事件の遂行人組織などに関する情報は山ほどされている。しかしながら、主要容疑者とアメリカが決め付けているビン・ラディンとその部下たちが、なぜあのようなテロ行為にでたのかを究明し、説明しようとするメディアは存在しない。なぜであろう。
ブッシュ大統領は、「仕返し」を合言葉に愛国心を煽りアフガニスタンに潜むと言われるアルカイダに爆撃を加え始めた。一つ何十万ドル何千万円という爆弾を惜しげもなく落とし続けている。そういえば、彼の親父さんも大統領をやっていた時に、サダム・フセイン率いるイラクに戦争をしかけていた。あれは「湾岸戦争」と名づけられたよく意味の分からない戦争であった。
私は同時多発テロ事件を指示するつもりは毛頭ない。間接的だが、取引先の知人のお客さんが20名ほどNYCで亡くなっているし、直接的には、私個人の小さなことであるが、ビジネスを失いとんでもないチャレンジを現在も強いられている。
私が言いたいことは、武力に武力をもって対抗しても絶対に平和は訪れないということである。なぜ、テロリストがアメリカを眼の敵にしているのだろうかを知る必要はないのであろうか。
自分の命を犠牲にしてまで行う自殺テロ。同時多発テロが起こった直後にアメリカの主要ニュース局が競って報道をしていたが、その中で耳障りな言葉が一つあった。それは、彼らがやたらと「真珠湾攻撃」を引きずり出して陳列台に並べているかのように話していたことであった。「真珠湾攻撃」は、第二次世界大戦の本格的な火蓋を切ったアメリカの参戦を促すものであった。WTC(ワールドトレードセンター)に旅客機が突っ込むシーンが繰り返し放映される中、しきりに「真珠湾攻撃」以来の奇襲である、と騒ぐ。ただし、その報道の仕方は日本人に対する誤解を招く可能性のある変な愛国心と被害妄想的はヒステリー心理が絡んでいたようにも思える。
「真珠湾攻撃」と「同時多発テロ」の共通点は、結果的にアメリカの参戦を導いたという点にあるだけに思う。いずれも切羽詰った国、または組織がとった行動であることにおいてであるが、日本は天然資源を求めて東南アジアからインド方面への侵略を余儀なくされた時代であり、数ヶ月分の燃料や資源を抱えて奇襲攻撃をかけるしか方法がなかったという。天然資源や資金に恵まれた国には分からない、追い詰められた心理状況があったと推測する。
明確にこの二つの出来事において大きく違う点がある。日本は国財を投げ打って作った飛行機に、同じく国で作った爆弾を積み、日本海兵隊飛行隊員が命をかけて、真珠湾に集結すると見られていた主要空母を含む艦艇、および軍事施設を破壊するために「真珠湾攻撃」を行った。「同時多発テロ」は、アメリカの商業航空機を乗っ取り、一般旅行客を乗せたまま、乗っ取った航空機の航空燃料を爆薬代わりにし、一般商業ビルであるWTCを破壊したのである。後者の攻撃の目的は、アメリカのシンボルであるWTCをつぶし、自国内で戦争をしないアメリカに戦争の辛さを思い知らせようとするものであったように思える。失敗に終ったが、ホワイトハウスという政治の中心的建造物にも飛行機を使ったテロ行為を行う予定であったし、国防省(ペンタゴン)ビルにも一機突っ込んでいる。
「同時多発テロ」を行った組織は、アメリカという国に恨みをもっているのだろう。
これは日本の場合と違い、資源確保とかいう物理的な必要性というより、または、宗教的あるいは人種的なものというよりも歴史的な蓄積されたものが強いのではないか。アフガニスタンを含む中東諸国の歴史と経済も考えなければいけないと思う。彼らは戦火に苦しんだ経験が多く、戦争を自国内でやらない代わりに、世界各国にちょっかいを出すアメリカに感情的なものを持っていると理解することもできる。以前のソビエトに攻するためにアフガン紛争などという事件があったのを覚えているだろう。中東地域と言えば、イスラエル問題もある。イスラエルはユダヤの国であるが、中東諸国民からみれば、中東地域に政治的な理由で勝手に作られた国である。ユダヤ教とイスラム教の聖地が近くに隣接しているというのも興味深い点である。アメリカにはユダヤ人が多く、経済的、金融的な力を持った人や組織が多いから、イスラエルへの資金援助のパワーは大きい。宗教的なもの、というと宗教そのものに関する比較や批判論と誤解されるから避けるが、根本的に争いを奨励する宗教はないと私は理解している。
しかしながら、宗教戦争、聖戦といって戦略や武力行使をする例は数え切れないほどある。政略的に宗教を利用したものであるという点においてである。そんなイスラエルを支えている大国がアメリカであるという事実も忘れてはならない。今年の春からイスラエルがパレスチナ自治区に侵略をしアルファト議長を監禁した。議長の開放をしたものの、イスラエルは同自治区に再び侵略を始めている。自殺テロを撲滅するためだという名目による攻撃であり、侵略ではないとイスラエル首相は言っているが、自殺テロはその後なくなっていないのはどうしてだろう。
無実の市民たちが怪我をし命を落とす。パレスチナ人の一部が捨て身でイスラエルに対抗する自殺テロ行為を続けるのは、アメリカという大国に同時多発テロ行為を行ったアルカイダたちと同じ心理ではないかと思う。だから、アルカイダは短い歴史の国、アメリカの中で歴史的・政治的な建造物を狙ったであろう。WTCはNYCの世界に誇る高層ビルであり、また所有者はユダヤ系人だと聞く。アメリカにとって21世紀は本当の意味で世界の大国たる威厳を、その行為によって示す世紀になるのではないかと思うのである。
そしてアメリカのする戦争は正当化(正義の味方)を屁理屈を丸め込んで作ったより悪質な「テロ行為」であると言われるのを否定することはできない。
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