イスラエル 【小池清通】

 
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 エッセイ:  イスラエル

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 イスラエルという国のことは詳しくは知らない。歴史的な経緯や争いに関しての詳しい情報は歴史専門家にお任せするとして、私がこの国について書こうと思った理由は、言わずと知れたアメリカの言動からである。

 知人にユダヤ系のアメリカ人もいるから良いことも悪いことも聞いている。しかし、昨年の同時多発テロ事件から今日に至るまでの間に中東と呼ばれる地域で、アメリカが報復攻撃を始めたアフガニスタン以外でも危ない動きがでている。一つはカシミア地方におけるパキスタンとインドのにらみ合いであるが、それよりも(悪い意味で)進展しつづけている怨恨の塊がイスラエル首相を頭とするイスラエル軍の行動となって勃発した。イスラエルのテルアビブなどでよく起こっていた「自爆テロ」に対して首相がプッツンを起こしたのである。そしてアルファト議長監禁事件。「自爆テロ撲滅」を目的、理由とするイスラエル軍のパレスチナ自治区への「侵略」は、単に武力による「報復」であり、決して問題の解決には結びつかない。

 2002年9月20日。数日前に再び起こった自爆テロによって数人のイスラエル人が亡くなった。イスラエル軍はまたアルファト議長を監禁しようとしているらしい。彼の善悪を論じるほどの知識はないが、彼を監禁して解決になると思ってとった行動なのだろうか。

 罪のない人たちが命を落としていく。イスラエルはユダヤ人の国であるからユダヤ教だと思う。アメリカはキリスト教の国。大きな共通点というのは、攻撃に対して理屈をひっつけて正当化し、やられた以上の武力行使をして「報復」に走るところであろうか。

 宗教とは何なのだろう。神を信じて素晴らしい人生を送っている人も少なくはない。しかし、建前だけで善人ぶって自分が厳しい立場になると「教え」に反して単に武力による報復にでる人も決して少なくない。暴力に暴力をもって対抗しては絶対に平和は訪れないだろう。「戒め」を自分で求めているとは知らずに、罪もない人々を撒きこむのはやめてもらいたい。

 アメリカがイラク攻撃を正当化しようと国連でブッシュ大統領が顔つきを変えてまでした熱弁を振るっている。イラクは核兵器や大量殺傷能力のある兵器を隠し持っているというのが、イラクへの戦争開始の理由らしい。不思議なのは、アメリカとイスラエルの関係を一切出さずにそんな理屈を押しているところである。

 以前ソビエトがアメリカに脅威を与えていた頃、ソビエトには少なくとも今のイラク以上の核弾頭などがあったはずである。そしてKGBなどの秘密スパイがアメリカにうようよしていたと聞く。しかしながら、アメリカはソビエトに戦争をしかけたという話は聞いたことがない。

 

 
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