自然 環境 【小池清通】

 
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 エッセイ: 森の新しい命

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 山岳部に足を運ぶ時には様々な大きさや形をした樹木たちが茂る森林地帯を歩く。足場は平らなところばかりではないから、気をつけなければ足をくじいたり滑らせたりする。雨が多い時期は道を水が横切ることもあるし、岩がとびだしていたり、大木が根を伸ばしているところもある。山道を作ってはいるができるだけ自然のままで、という配慮からでもある。

 私が歩く森林地帯は大体が国定森林 (National Forest) である場合が多い。それぞれ名前がつけられており ○○国定森林などと呼ばれている。日本でいうと森林公園のようなものであるが、規模はその比ではない。過剰なアクセス施設はなく仮設トイレがある程度であるところが多く、飲物・食べ物は持参、ごみも各自で責任を持って持ちかえるというものである。自然と接するにあたり最低限の「責任感」を持つように強制され学ばされるところでもある。

 森は素直である。万一ごみが溜まれば虫や動物が集まってくるから、その量や質によっては地形を変える可能さえあるだろう。また極端に言えば動物の生息域に変化を及ぼすことさえあるであろう。

 森林地帯の管理は自然を壊さないことを前提にして見事にされている。エコサイクルの恩恵として起こる山火事などの後の人為的な処理などもあるが、健康な森林を管理するために自然に手を加えることもある。川に倒れた巨木を切り刻んで処理したり、古木で倒れると危険なものは人為的にきることもある。また、山道の安全を守るために伐採をすることもあると聞いている。

 ちょうど歩いていた山道の脇に切り倒された木の株があった。横には力強く根を地表面から出している杉の木がある。空は青く、輝く太陽に光は地表面まで届いていた。その光を浴びてまだ樹齢2〜3年(推定)くらいの若い木が枝を広げていた。横にある大木の根とのコントラストが興味深い情景であったが、日のあたるところを見つけて芽がでていたのであろう。どこまで成長できるか分からないが、そんな森の新しい命をみて自然の大きさと素晴らしさを改めて感じさせられた。

 
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