ロハス ボールダー 【小池清通】

 
写真家【小池清通】
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 ロハス(ローハス)

 在米24年目を迎えるに至り、世界の「No.1]大国を自負するこの国の攻撃的剥奪心理と宗教的ボランティア精神の素晴らしさと矛盾を体感しながら「中年」という年代に入る自分を7年ほど前から生活スタイルを自然ベースにしています。その頃は、有機野菜がまだ割高で一部のものは高すぎて手が出ませんでしたが健康に育った食材を食べなければ健康な身体は維持できないという信念を持っていますから、少しずつ改善してきました。

 親しい友人が有機肉牛牧場(まだオーガニック認定の基準が固まりつつありますが、現在は「ナチュラル」表示)を経営しており、彼の親父さんの意思を生前に聞き彼の実践を身を持って感じ彼らの牧場の肉を実際に食べて、そのおいしさばかりか抗生物質や成長ホルモンなどに頼らない昔からの「自然」の飼育方式を用いて、化学肥料や化学殺虫剤を使わずに育てたアルファルファ(干し草)などを飼料として与える飼育方法に感銘を持っています。バイプロダクト(骨粉などを飼料に混ぜるようなこと)は未使用で、草食生物に植物のみを与えて飼育していますから、騒がれている狂牛病はでるスキさえもありません。

 健康と持続性を持った生活スタイル。現在(2006年初頭)のアメリカでは約23%の人が、このロハス的考えを持って何かしらの生活スタイルを実践していると言われます。一方、魅力的な「味」を持つ化学加工した砂糖の影響で増える肥満と肥満予備軍の子どもたち。社会的な現象として増えている肥満が引き起こす糖尿病や心臓病などの疾病が、政府の予算を食い漁るほどになっています。疾病に対応する薬剤開発に投資をしても、発病した患者が完治するとは限りません。健康保険に入っていても病気になれば苦しみます。自分に最も身近で大切な「エコシステム」。それは自分自身の健康です。誰もが持っている自然治癒力というものを最大限に引き出し維持することは、自分の生活を有意義にするだけではなく社会貢献にもなると思います。

 有機農場。輪作(ローテーション)を工夫して土壌の健康状態を維持しながら健康な野菜を栽培しています。グランドカバーという空気中から吸った窒素を根に蓄える、日本では田に蓮華を植えたようなものですが、植物を使って土に栄養を戻したり、害虫対策として植えた野菜よりも彼らが好む植物を畑の周りに植えたり、彼らの天敵である益虫を放ったりして自然の対策を施したりします。雑草は野菜の間に力強く有機の恩恵を受けて育つものを手作業で排除し堆肥箱に入れて腐らせ、土が疲れてきた時には家畜の発酵させた糞(堆肥)を混ぜたりします。古来から先人たちがやってきた当たり前のことをしているだけですが、流通システムの拡大と消費規模の拡大が人口増加によって出来ているので、大量生産体制で、しかしながら野菜の栄養を最大限に生かして栽培し出荷しています。

 自分の生活スタイルを再考すると同時に今は多少割高でも有機野菜などを積極的に買って食べましょう。一人でも多くの人が買うようになれば、新鮮なものが回り始めますし、農家への需要が増えれば有機化を促進する起爆剤になる相乗効果を期待できるからです。

 最も身近で大切なエコシステムを考えながら、一人の人間ができる「限られた」しかしながら「無限の可能性のある」生活スタイルを維持したいものだと思います。

 
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