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ランダムなデータを基にして人間が無意識のうちに感じているものがあることを証明するプロジェクトに Global Consciousness Project (http://noosphere.princeton.edu/) というものがある。世界の数箇所に設置されたデータ集積装置から集められたものが、明らかに存在すると思える感覚の動きを示す。顕著なものとしては911同時多発テロ事件の時のもので、一機目の飛行機がワールドトレードセンターに突っ込む直前から数値が上がっているという。そしてそれ以降続いて大きく数値が上がっている。また、オバマ大統領の当選確実になった瞬間にも数値が上がっているという。予知能力的な力と感情が波動となって広まるということなのか。 ダイアナ妃の訃報、長野オリンピック開催などのイベント時にも同様の反応があった。
脳の機能には目から入ってくる画像を処理して具象化し理解させるもの、つまり目が見える感覚が脳後部にある。脳卒中などで片目の視力を失った人において、この画像処理部が機能しないためにこの目を通しては「見えない」。しかし眼球機能そのものに異常がなければ、入ってくる画像は脳の他部または脳細胞によってなんらかの形で「理解」しているのではないかということを証明するテストが行われている。見える目と見えない目を顔の中央部で分けて行うテストでは、見えていないはずの目で「見える」ものに対して顔の筋肉が反応するという結果がある。またMRIによる同様のテストにおいても実際に画像として見えていないはずのものが、脳の視覚部以外で感知されている結果がでている。
町を歩いている時にすれ違う人に対して無意識に発する感覚というものがあるならば、それを受ける人も無意識の領域で感知していると思われる。誰かに見られている気配を感じて振り返ると自分を見ている人と目が合ってしまうことや、猫などがこちらを見ているという経験をしたことのある人は少なくないと思う。理論的に説明ができるかできないかは別としても、このような「感覚」があることは頷けるだろう。
亡くなった方の霊を見ることのできる子供をストーリーにした 「The Sixth Sense (第六感) 」という映画があったが、霊能力や予知能力、気配を知る感覚、無意識に発し感じているものなどと、この感覚は深い意味をもって存在している。
(2011年7月)
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(在米写真家: 小池キヨミチ - アメリカ合衆国コロラド州をベースに活動する写真作家)
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