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発表作品の意味
撮影を重ねている中で自分を通して伝えられるものを少しでも多くの人に見てもらいたいという望みがある。写真展や写真集、そしてウェブサイトなどで作品を紹介、発表しているが、見て下さる皆さんがいて始めてそれらが「生きる」と思っている。なぜわざわざそのことを文章にして書こうと思ったかというと、私が感動してさまざまな場面や表情、瞬間を捉えてきてはいるが、文学において読者がいて始めて著者の意味が伝わるように写真作品を発表することによって多くの人とつながり、そこで初めて本当の意味がでてくるという実感が日に日に強まっているからである。
ファンの皆さんの気持ちというものは物で測ることはできないが、大きさがあるともいえず、またその感動の重みを表現できない。それらは無限のエネルギーを与えてくれると思っている。今後の私の撮影活動において一人で撮影をしているとは決して思えないほど、ご支援下さり、新しい作品の発表を楽しみにしてくれている人たちの気持ちが私と一緒になっていることを感じている。
皆さんが行ったことのないところや、見たことのない自然の表情を私が代表して出向かせてもらっている感覚もあり、一人ぽつんと冬空の下で撮影をしていたとしても、それはエネルギーのレベルにおいては多くの人たちとのつながりをもってやれることだと信じられる。そんな気持ちを持って撮影に臨んで行くと、まだまだ深く魅力的なものへと導かれていくような気がしてならない。
日頃からの皆さんからの応援に感謝している。
(2007年10月)
在米日本人写真家: 小池清通 - アメリカ合衆国コロラド州をベースに写真作家活動
砂漠写真、砂丘写真を主体に大自然とのまじわり、つながりを写真を通して紹介
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